
北海道牛肉ハンバーグ
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北海道産牛肉100%の贅沢ハンバーグ。「ふっくら食感」の秘密は、肉ダネの2重構造にありました。
マルハニチロの食肉加工品の製造を手がける ニチロ畜産株式会社
北海道牛肉ハンバーグを開発したのは、マルハニチログループのニチロ畜産。年末向けの完全予約商品「骨付きハム」をはじめ、自社で手配した北海道原料にこだわったさまざまな食肉加工品の製造を手がけています。札幌のニチロ畜産本社を訪ね、商品開発部の担当者に北海道牛肉ハンバーグの開発の経緯と特長を取材しました。
ニチロ畜産株式会社 商品開発部 山下栄作さん
牛肉100%だから実感できる濃厚な肉の旨み。「すでに牛肉と豚肉を原料にした合い挽きのハンバーグは商品化していましたが、『さらにしっかりした肉の旨みが感じられるハンバーグを』との思いから、このハンバーグの開発がスタートしました。そのために、原料は北海道産牛肉を100%使用し、北海道産玉ねぎを加えています」
徹底した低温管理とスピード加工が旨みを逃がさない秘訣
肉の旨みへのこだわりは、製法にも及びます。
「原料となる肉の温度が高くなると、脂が溶け出し、旨みが逃げてしまいます。焼き工程に入るまでの処理時間をできるだけ短くすることが重要ですね。製造ラインのすぐそばに冷蔵室を設置しているのも、肉を低温に保つための工夫です」
内側と外側に、異なる肉ダネを使用した2重構造
肉ダネの工夫と加熱法でふっくら感を実現。
2016年に発売を開始した北海道牛肉ハンバーグ。ニチロ畜産に寄せられるお客様の声の中で、最も多いのが「ふっくらしている」という食感についての評価とのこと。山下さんが明らかにしてくれた、ふっくらの秘密は肉ダネの作り方と加熱法にありました。
「ハンバーグには3mm粒のひき肉を成形するのが一般的ですが、北海道牛肉ハンバーグは、肉粒感を出すために5mm粒のひき肉を使用しています。肉ダネは内側のタネを、さらにひき肉で包んだ2重構造にしています。内側と外側のひき肉の味付けは、調味料の配合を変えて別々に行います。こうした手間はすべて、ふっくらした焼き上がりを実現するため。お客様の声を聞いたときは、苦労が報われた満足感と喜びがありました」
表面を焼き上げたあと、蒸し焼きにして中まで火を通す
肉ダネの工夫とともに、加熱法もふっくら感を生み出すための重要なポイントです。両面を香ばしく焼き上げた後、別の機械で蒸し焼きにする2段階加熱で、外はこんがり、中はふっくら。パサパサ、モソモソとは無縁のジューシーな味わいです。
コクのある牛肉と相性抜群のデミグラスソース
大人も、お子さまも満足させる美味しさを追求。
<コクと旨みのデミグラスソース>
北海道牛肉ハンバーグのコンセプトは、大人もお子さまも満足させる本格ハンバーグ。それを実現するために、ソースにもさまざまな工夫を凝らしています。
トマトケチャップの量に気を配り、大人にも満足の味わいに
「レストランのハンバーグに用いられるデミグラスソースは、クセのある味でお子さま向きとは言えません。一方で、お子さまを意識してケチャップを多めにすると、甘過ぎて大人の嗜好にはマッチしません。ケチャップの量を試行錯誤した末に、ようやく納得のいく配合にたどり着きました」
国産大根を使用した和風おろしソース
<リンゴ酢が隠し味の和風おろしソース>
デミグラスソースに続き、2018年に発売された和風おろしソースには国産大根を使用。さっぱりした味わいが発売以来、人気を呼んでいます。
醤油ベースのソースに大根おろしとリンゴ酢を加える
「ひと口目の美味しさを最後まで楽しんでいただくために、さっぱりした味わいを追求しました。そのための隠し味に選んだのはリンゴ酢。主張しすぎず、効果的なリンゴ酢の分量を見極めるのは簡単ではありませんでした。味わいは洋と和で、まったく異なりますが、どちらもご飯によく合うという点は共通です」
原料からソースの味付けまで、開発者の創意工夫が詰まった本格ハンバーグ。2種類のソース、それぞれの美味しさをお楽しみください。